Knowledge is power | 睡眠

「Knowledge is power = 知識は力なり」
緊急事態宣言によって多くの人が自宅に留まることを強いられている今、自分の健康を守る大切な生活習慣の一つが「睡眠」でもあります。
ウイルスや細菌など、外部からの病原体から体を守るしくみである「免疫」は、睡眠中に維持・強化されています。その為に『質のいい睡眠』をしっかりとることが重要となってきます。
『質のいい睡眠』とは、睡眠時間の問題ではなく、布団に入ったら速やかに入眠でき、そして寝入ってから約3時間の間に深いノンレム睡眠に達して成長ホルモンが分泌され、途中で目覚めることなく脳も体も休ませることができることです。(※ノンレム睡眠は、朝起きた時に『ぐっすり寝た』という満足感を得られた状況です。)
それでは、きちんと『質のいい睡眠』を摂るための生活習慣を紹介していきます。
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①毎日同じ時間に寝起きしよう!
睡眠の長さよりも大切!体内時計が狂い、いわゆる「時差ボケ」になり、かえって体に負担がかかり疲れます。
またスヌーズ機能は目覚めを悪くさせるため、オフにしたほうがよい。
②朝日を浴びる!
生活リズムも維持する体内時計の調節にとって欠かせません。
③朝食を食べる!
心と体の目覚めに重要で、脳や体へのエネルギー補給し、昼間の集中力アップと夜の快眠に役立ちます。
特に10代までの育ち盛りの子どもは、きちんと朝食を食べないと健康な成長が阻害されてしまいます。
④昼寝をするなら、15時までの20〜30分!
30分未満の昼寝は、リフレッシュ効果が期待でき、日中の眠気や疲れを解消し、その後すっきりと過ごせて集中力を高めることができます。
逆に30分を超える昼寝は体と脳を寝る体制にしてしまい、かえって覚醒後にぼんやりしてしまいます。また15時以降に寝てしまうとその後目がさえてしまい、就寝時間に影響が出てしまいます。
⑤アクティブに過ごす!
バスケットボールの練習に限らず、ストレッチやランニングも含め、定期的な運動には、心身の健康にとって多くのプラスの効果があります。(色々なスポーツにチャレンジすることもお勧めします。)
⑥夕食は寝る3時間前までに食べる!
食事は床に就く3時間以上前にすませ、胃腸を休めてから寝るのが理想的です。
また、カフェインは覚醒作用があり、入眠を妨げ途中で目が覚めたりします。摂取後4~5時間は作用が持続します。そのため、カフェインが含まれる日本茶やコーヒー、紅茶、ココア、コーラなどのソフトドリンク、栄養・健康ドリンク剤、チョコレートなどは寝る前の4時間は控えましょう。
⑦夜、お風呂に入ろう!
眠る1〜3時間前に入浴して体温を上げておくと、体温が下がるタイミングでスムーズに眠りに就くことができます。
⑧眠りに就く時間前は、テレビ・パソコン・スマホを控える!
ブルーライトの身体への影響は日光に匹敵し、体内時計が狂ってしまいます。脳に刺激を与えるので脳が休まらない。
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またバスケットボールの技術習得や勉強した記憶の定着に、睡眠は不可欠です。
新しい身体的技能を習得するためには、練習をしたその日に6時間から8時間程度の連続した睡眠をとることが欠かせない、と言われています。
アメリカのスタンフォード大学では、バスケットボール部の選手に40日間にわたり「最低10時間は寝るように」という睡眠の実験を行いました。
この実験後、選手たちのパフォーマンスはどうなったかと言うと、
・80メートルの反復走が0.7秒速くなった。
・フリースローがそれまで10本中8本成功していたのが平均8.9本にアップした
・3ポイントシュートが、15本中10本成功していたのが平均11.4本にアップした
といった数値の改善が見られました。
また他にも、選手たちの神経の反応速度も向上したようです。
しかし、これらの数値は実験の終了後
10時間ベッドに入る事をやめた後は、元の数値へ戻ってしまったそうです。
という事は、やはり睡眠時間を十分にとり、睡眠負債をなくせば、パフォーマンスの向上、集中力の向上につながると判断できるわけです。
夜型化や睡眠時間の減少は、成長の遅れ・注意や集中力の低下・眠気・易疲労感などをもたらします。
練習同様に睡眠時間(練習時間)の確保だけでなく、睡眠の質(練習の質)を大事にしていきましょう!!
レブロン・ジェームズ選手の1日の睡眠時間は12時間だそうです。トップアスリートの睡眠時間についてYouTubeに映像がありましたので、一度ご覧ください!!(5分43秒から)
過去コラム一覧
◾️vol.2 声
◾️vol.3 目的と目標
◾️vol.4 田臥勇太