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Knowledge is power | 食事

「Knowledge is power = 知識は力なり」

 

前回は、「睡眠」についての内容をアップしました。

良質な睡眠には、食事内容と食事の摂り方も深く関係してきます。

では今回のテーマは、「食事」について学んでいきましょう!!

 

【なぜ食事が大切なのか??】

ジュニア期(小学生~高校生)は成長と発達の過程にあり、特に運動をしている子どもは、活動量も多いことからエネルギーと栄養素の必要性が多く、それだけたくさんの食事を摂らなければなりません。アスリートに栄養・食事が大切な理由は3つあります。

 

1.健康的な体を作ること

2.練習の充実と試合でパフォーマンスを発揮させるため

3.スポーツに伴いやすいけがの予防および改善

 

【食事の内容について】

どのようなものを食べればよいのでしょうか。ポイントは2つです。

 

①好き嫌いをしない

食べるものの選択肢が少ないと、エネルギーや栄養素量が不足する可能性が高くなる。いろいろな食品から栄養素を摂るために、アレルギーのある食品以外は、いろいろな食品や料理を食べるようにチャレンジしてみましょう。

 

②「基本的な食事の形」をそろえる

アスリートに必要な栄養素をすべて含む一つの食材はない。糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を摂るようにしよう。主食、主菜、副菜、果物、乳製品の5つが「基本的な食事の形」となり、全てを摂ると栄養フルコース型となる。

 

☆主食(糖質 → ごはん、パン、麺類など)

☆主菜(たんぱく質・脂質 → 肉、魚、卵、大豆など)

☆副菜(ビタミン・ミネラル・食物繊維 → 野菜、海藻、きのこなど)

☆果物(ビタミン・ミネラル・糖質)

☆乳製品(たんぱく質・ミネラル・カルシウム → 牛乳、ヨーグルト、チーズなど)

 

おうちの人に頼るだけではなく、合宿など自宅以外でごはんを食べるときに自分で「基本的な食事の形」がとれるように、普段から自分で考え意識しながら食事をしてみましょう。

 

【食事でケガは治る】

ケガを早く治すためにも食事は大きく関わっている。例えば骨折にはカルシウムだけではなく、ビタミンDやコラーゲン、クエン酸なども必要。逆に吸収を妨げるものはさけ、塩分にも注意することで早く治すことができる。しっかりと栄養を摂ることが回復につながる。

 

日本代表の富樫勇樹選手は、もともとは好き嫌いがすごく多くて、量もそれほど食べられなかったそうです。高校をアメリカで過ごし、全米の大学体育協会に「学費全額免除」で行くことを掲げていたけど、体のサイズと自分のアピールが足りずその条件で行けなかったので帰国しました。再びサマーリーグに挑戦する際、改めて体の差を感じ、体づくりを始めました。偏食を改善していくことで、プレーの面でも結果を残せるようになったそうです。

 

「食トレ」というように、アスリートがトレーニングの1つというほど食事を大切にしていることがわかる、早稲田大学女子バスケ部の食事についての映像と川崎ブレイブサンダースの林翔太郎選手の昼食に3日間密着した映像がYouTubeにありますので、一度ご覧ください。

 

 

【食事の摂り方について】

スポーツでよい成績を出そうとすれば、運動・食事・睡眠の生活3要素を、1日のどこに、どのように配分するかというスポーツライフマネジメント(簡単にいうとスケジュールを組み立てるということ)を身に着けることが大事です。その中でも食事の摂り方についてのポイントを3つ紹介します。

 

①食事を抜かない

アスリートは多くのエネルギーと栄養素量を必要とするため、欠食するとその分のエネルギーが不足しやすくなる。エネルギーが不足すると、筋肉が分解されて使われてしまうのでパフォーマンスが下がってしまう。女子の体重を意識しすぎたエネルギー不足は、骨粗しょう症を引き起こしてしまうことがある。

 

②練習時間と合わせて食事の時間と内容を考える

練習前にはエネルギー源となる炭水化物(糖質)を摂る、練習後には疲労回復と体づくりのためになるべく早く食事を摂る(練習後30分以内がいいと言われている)など、食事時間とトレーニングスケジュールを関連させて考えることが大事。

 

③間食(捕食)をうまくとる

1回に食べることができる量が少ない、朝・昼・夜の3食で十分なエネルギーや栄養素が摂れないときは間食で補う。

 

野球のダルビッシュ有選手の食事管理についての映像がYouTubeにありますので、一度ご覧ください。

 

そして、食事に気を遣っているバスケプレーヤーで世界的に有名なのは、コービー・ブライアント選手です。2016年に現役を引退したコービーですが、30歳を過ぎたころから、ジャンクフードや甘いものを制限し、赤身肉や魚、野菜を積極的に食べていたようです。

 

そんなコービーは、こんな言葉を残しています。

 

There aren’t really any supplements that I’m taking from that perspective. What I’ve done really is just train really hard and watch my diet. I think that’s the thing that catches guys most. They don’t do self assessing. They feel like they can go out there and do some of the things that they did when they were younger and eat some of the things that they’ve been (eating) and not accept the fact that what you put in has an impact. I’ve been able to be honest with myself and have had to cut down on a lot of things and eat very healthy. It sucks, but it’s worth it.

 

連中は若いころと同じ食事をしながら、若いころと同じようにプレーできると思い込んでいる。食生活がプレーに影響するという事実を受け入れようとしないんだ。僕は自分の体と正直に向き合うことができた。いろいろな食べ物を制限して、ヘルシーな食生活を送るようにしている。もちろん辛いさ。でもその価値はある。

 

常に安定してハイレベルなプレーができるのは、日々の練習のほかに食事にも大きな関係があるということです。

 

日常の食事を大きく変えることは難しいかもしれませんが、知識を得たことで出来ることから変えていきましょう!!

 

 

過去コラム一覧

 

◾️vol.1 マンバメンタリティ

Knowledge is power | マンバメンタリティ

◾️vol.2 声

Knowledge is power | 声

◾️vol.3 目的と目標

Knowledge is power | 目的と目標

 

◾️vol.4 田臥勇太

Knowledge is power | 田臥勇太

 

◾️vol.5 睡眠

Knowledge is power | 睡眠